一般社団法人 ジャパンオーラルヘルス学会第24回学術大会

この度、ジャパンオーラルヘルス学会第24回学術大会の大会長を拝命いたしました福岡歯科大学 総合歯科学講座総合歯科学分野 米田雅裕と申します。本学会の目的は「全身の健康を維持・増進させるために、そのもとになる口腔の健康支援を行う。口腔症状の早期発見から全身的疾患を疑い医師との連携を計り、全身的疾患から生じる口腔症状に対応する」とされています。

福岡歯科大学は2008年から戦略的大学連携支援事業「口腔医学の確立と医学・歯学教育体制の再考」に参加し、口腔と全身の健康についての教育、診療、研究を推進しております。ジャパンオーラルヘルス学会の学術大会を本学で担当させていただくことになり、光栄に思っております。

今回のメインテーマは「口腔医学による健康増進　～入り口から出口まで～」とさせていただきました。口は食べ物の入り口であり、健康の基本であります。特別講演１では九州大学大学院歯学研究院長の中村誠司先生に「口腔乾燥症診療の最前線」についてお話しいただきます。そして、出口である大腸・肛門については特別講演２でマリーゴールドクリニック院長の山口トキコ先生に「大腸肛門病専門医が考える健康長寿」というタイトルでお話しいただきます。本学会の前身は日本歯科人間ドック学会であり、口腔健診の推進も大きなテーマであります。本学は2020年9月新病院開院と同時に健診センターを立ち上げました。そして今回、福岡歯科大学医科歯科総合病院健診センター長の樗木晶子先生に教育講演として「多職種連携による口腔と全身の健康を目指した健康診断の取組み」についてお話しいただきます。また、本学会が口腔9学会合同脱タバコ社会実現委員会へ加盟したことを記念してミニシンポジウムを開催することとなりました。永年にわたり禁煙活動を続けて来られた愛知学院大学顎顔面外科学講座教授 長尾　徹先生および宝塚医療大学保健医療学部特別教授・福岡歯科大学名誉教授 埴岡　隆先生に「オーラルヘルスからの脱タバコ社会の実現－ どのように？－」というテーマでお話しいただきます。また、この記念すべきミニシンポジウムの座長は本学会理事長 山根源之先生にお願いしました。さらに、株式会社松風様のご協賛により「多機能性バイオアクティブ素材による口臭抑制」というテーマでS-PRG (Surface pre-reacted glass-ionomer) fillerに関するランチョンセミナーも予定しております。（ランチョンセミナーは現地のみ、オンライン配信はありません。）

福岡には水炊き、もつ鍋、とんこつラーメン、鉄鍋餃子など美味しいものがたくさんありますので、ぜひ冬の福岡をお楽しみください。一方、新型コロナ感染症の影響で県外への出張が制限されている施設、教育機関も多いと聞いております。今回はハイブリッド開催とさせていただきますので、福岡への移動が困難な場合はオンラインで参加していただけたら幸いです。

大会長という重責を担いながら、実はまだ学会員としての経験はわずかであります。ご迷惑をおかけしないよう、医局員ともども準備に励んでおります。本学術大会を実り多く有意義なものとするため、会員の皆様方の演題登録、ご参加を心よりお待ち申し上げます。